Hiring people with disabilities is so important for us. FUKUDA’s case is one of the very few successful examples of its kind.
77事業所93名が参加した今回の事例発表。
「障害者雇用達成企業」として60分、ありのままの話をした。15時ですべて終了、のはずが、予定になかった聴者との意見交換が始まり、結局16時に施設を後にした。なんだかこの日はいつもより清々しい気持ちになった。
現在、福田刃物工業には5名の障害者がいてくれる。みんな正社員として雇用している。
冒頭、「2年前までの126年間、一度も障害者を雇用してこなかった福田刃物工業の福田克則です」と自己紹介した。実は、ここ最近【障害者雇用】を始めたばかり。
それまでは、私は逃げていた。毎年一人当たり60万円のペナルティを払い続けていたことを知ったことが、すぐ採用活動を始めた動機である。いつも通り、採用については社員にすべてを任せた。最初だけになるが、【障害者雇用】に関する外部関係者の方々と挨拶を交わした。とてもフレンドリーで元気で前向きだったから、かなり安心し、やっていけそうな気がした。
【障害者雇用】は意外と早く目標人数を達成し、問題なく彼らは働いている。「彼らがいないと困る」と部門長は私に言った。わが社の社員はポジティブで心根が優しいから、やる前から反対やネガティブな意見は一切なかった。財務的な問題もない。むしろ、彼ら5名は立派な戦力なので助かっている。問題は自分だった。社長として、自分はこれまで【障害者雇用】について避けてきた。会社のすべて、未来は社長の意志で決まる。社長が決断すれば、彼らは想像以上の力を発揮し、すべてうまくいく。今回も社員に助けられた。ありがとう。
講演中に思い出したエピソードをひとつ。私は10年前から教師採用の面接官をしている。その中で、「特別支援学校」の小学校教師を希望している女性と出逢った。「私の弟は生まれつき障害者で、世間から違う目で見られてきました。親戚さえも避けています。それがとても悔しいです。私は弟のことが大好きで、いつも一緒です。でも弟はいつか自立しなければいけません。偏見がある今の日本の教育環境を、私は小学校から変えていきたいのです」とまっすぐな瞳で私を見つめ、勇気と覚悟を持って話してくれた。胸が熱くなった。
最後に、このような機会を与えてくれた関係者の皆様に感謝したい。
追伸
【障害者雇用】をしたいけど、どうしたらいいかわからない。雇用しているけど、うまくいかない。そんな会社の経営者さん、担当者さん、ぜひ情報交換しましょう。
写真:林、上休場
【2024.3.12 代表取締役社長 福田克則】