This program provides students with the opportunity for structured learning in a workplace which is accredited as part of their schooling.
関商工を設立したのは私の大叔父、福田好司だった。1932年、29歳で日本精密工業を創業し、1943年に同社敷地内（現在の関市文化会館）で工業高校をスタートさせ、初代校長となった。2年後の1945年に学校を去り、日本時計（株）を関市で創業（1960年廃業）し、世界初の中三針柱時計を世に出した。
福田好司さんとは一度も顔を合わすことはなかった。時計メーカーをやっていたいう事実を深く知り、時計愛好家の私は、急に彼の存在が気になり始めた。それから3年かけて日本時計（株）の柱時計を100台蒐集し、岐阜県博物館で6週間展示。ありがたいことに約5,000人に来ていただいた。
中には、時計を見て（昔を思い出して）泣いている人もいた。みなさんとの出会いは一生忘れないだろう。好司さんの話をする中で、彼との距離が一気に縮んだ気がした。彼の生き様を辿ると面白い発見もたくさんあった。
自分は会社を興したことがない。ましてや、学校をやろうなんて考えたこともない。たまたま創業家に生まれ、幸運にも会社を任された。最初から会社があり、社員がいて、お客さんもいる。これ以上、何を求めるのか？後継者は恵まれている。本当に楽である、と断言していい。
この真剣な眼差しを見れば、きっと大叔父は喜ぶだろうな、と学生を前にして思った。40分ほどで講義を終えたが、まだ一緒に居たいと感じるくらい学生は元気だった。
【2020.02.12 社長】
